燻製|基礎知識

燻製に失敗|苦くて酸っぱい原因は食材とスモークチップの水分だった

この記事では、自宅で燻製を作ったら、苦くて酸っぱくなってしまう原因と解決策について、解説をしていきます。

「今日の燻製はなんか苦い」

「ちょっと酸っぱい臭いがする」

燻製を作ったことのある方は、こんな経験をしたことのある人も多いはず。

燻製を作ったら、苦くなったり、酸っぱくなるのは、そこまで珍しいこではありません。

原因は燻製する食材や、スモークチップに付着している水分。

結論から先にお伝えしてしまば、燻製する食材の水分を乾かしたり、ふき取ってあげればおおむね解決するはずです。

もし食材をしっかり乾燥させていて苦くなってしまうなら、燻製材のスモークチップに原因があるかも。この場合はスモークチップを乾煎りするのがオススメです。

この記事では燻製したら苦く酸っぱくなってしまう原因と対処方法について、解説していきます。

燻製に失敗|自宅で作ったら苦く酸っぱい原因

自宅で作った燻製が苦く酸っぱくなる主な原因は、①食材が乾燥していない、②スモークチップが湿っている、③燻製時間の長さ。

  1. 食材が乾燥していない
  2. スモークチップが湿っている
  3. 燻製時間の長さ

この3つが原因で、せっかく時間をかけて作った燻製が苦く酸っぱくなってしまう。それぞれ理由を見ていきましょう。

食材の水分が燻製の煙を吸って付着

苦く酸っぱい燻製となってしまう多く理由が、食材に水分が含まれているためです。

食材に水分が含まれていると、スモークチップを使って燻す際、熱せられて水蒸気となり、スモーカー内に付着します。

この付着した水分は、スモークチップの苦味や酸味を多く含んでいます。

苦味や酸味を含んだ水蒸気が食材に付いたり、スモーカー内に付いた水滴が食材に付着する。

これがせっかくの燻製を苦く、酸っぱくする原因です。

食材だけじゃない!スモークチップ水分が含まれることも

食材に含まれる水分の他にも、水分が含まれている場合があるんです。

それがスモークチップ。スモークチップは、木くずを細かく砕いて乾燥させたもの。基本は水分を含みません。

でも湿度の多い場所で保管したり、密されていなければ水分が入り込んでしまう。

スモークチップの保管状態が悪ければ、水分を含んでしまうことがあるんです。

だからせっかく食材の苦味や酸味をきれいにとっても、燻製を食べてみたら苦さや酸っぱさを感じることがあります。

燻製時間が長すぎる

水分の他にも、燻製から苦味を感じる原因があります。

それが必要以上な時間に燻製をしてしまうこと。

燻製の時間は、長ければいい訳ではありません。

燻製時間は、どの食材を選ぶか、熱燻か温燻か、どのスモークチップを選ぶかなど、食材や燻製方法に合わせるのが基本です。

しっかり味の付いた燻製が食べたい。

燻製時間は長い方が美味しくなる。

こうした理由で安易に燻製時間を長くするのは避けましょう。

熱燻なら長くて30分、温燻なら6時間を目安にしておけば、大きな失敗を避けられます。

美味しい燻製作り|失敗しないためには乾燥が大切

燻製が苦く酸っぱくならないためには、とにかく乾燥がポイントです。具体的には、①食材の乾燥、②スモークチップの適切な保管が大切。

  1. 食材をしっかり乾燥させる
  2. スモークチップに湿気が入らない保管をする

実際にはどうやって乾燥をさせるのか、簡単な方法を紹介していきます。このちょっとしたひと手間で、燻製が失敗するのを避けられるので試してみてください。

食材の水分を飛ばす(風乾・ふき取る)

風乾

まずは食材の水分をしっかり飛ばすことが大切になります。

燻製では干物を作るネットに食材を入れて、ベランダなどに吊るし干しておくのが一般的な乾燥方法。

風を使って乾燥させるのが、風乾と呼ばれる乾燥です。

時間は食材によりますが、ざっくり1時間くらい風乾させれば大まかな水分を飛ばせる。

多少時間が掛かりますが、外気に触れさせる風乾は風味も落ちない基本的なやり方です。

ふき取る

風乾の他には、食材の水分をキッチンペーパーや給水シートでふき取る方法があります。

気温が高く食材が傷みやすい時期や、交通量の多い場所では外へ長時間食材を置いておくのが気になりますよね?

外で風乾ができない場合は、食材の水分を良くふき取り、冷蔵庫で寝かせましょう。

手順はとっても簡単。

まずキッチンペーパーで食材から水分をふき取る。次にキッチンペーパーを敷いてから、お皿や場バットへ食材を並べて、1時間ほど冷蔵庫で寝かせる。

  1. キッチンペーパーで食材の水分をふき取る
  2. キッチンペーパーを敷いたお皿に乗せて冷蔵庫で1時間放置

これで風乾とまではいかずとも、燻製料理には十分な乾燥になります。

スモークチップが湿っていれば乾煎りする

もしスモークチップの保管状態が悪ければ、燻製前にスモークチップを乾煎りしましょう。

スキレットやフライパンへ直接スモークチップを並べ、着火しないようにこまめに動かしながら乾煎りをする。

水分をしっかり飛ばすために、蓋をせずに乾煎りをやっていきます。

動かさずに高温で加熱してしまうと、スモークチップが着火して煙が上がってしまうので注意してください。

まとめ

この記事では、燻製が苦くて酸っぱくなってしまう原因と解決策について、解説をしてきました。

要点まとめ
  • 燻製に苦味や酸味がついてしまう原因の多くは食材の水分
  • スモークチップが湿っているのが原因なことも
  • 失敗しないためには、とにかく乾燥が大切

せっかく燻製を作っても、苦くて酸っぱいなんて悲しすぎる。せっかく時間をかけて燻製を作るなら、誰もが美味しい料理を食べたいですよね?

それなら、とにかく「乾燥」させることです。

食材を乾燥させれば、雑味の少ない燻製料理のできあがり。

燻製に失敗した人や、苦味や酸味が気になる人は、乾燥させるのを意識してやってみてください!